2001年 8月26日
HRCの飛行機達

零戦21型

この機体は 飛行館が最後に一般公開された 機体です。
5番目のレストア機 21型(中島 92717号)
(中島飛行機における 最後の21型 生産機とか。 )


前方風防は オニュウ(新品)ですが 機体外面の塗装は殆ど剥げ落ちて
赤い防錆塗料が目立ちます。
座席上下装置は 真っ赤に錆びていることから鉄物なのですね。
座席後方の ラジオラック?や酸素ボンベ等のラックもそのまま残ってました。
照準器取り付け両脇に穴が空いてますね・・・


操縦席内部には かすかに緑色がかった塗装が残っています。
ラダーペダルは パイロットの体型に合わせて調整できる様です
操縦桿の根元だけが残っています・・・何となく構造が・・・。
銃架にダミーでしょうか銃が載っていますがその下 弾庫や薬莢排出筒も見えます。
防火壁が脱落しているのでエンジン架の赤い棒が見えてます。
右側に ニョキッと出ている管は翼の付け根から導いているフレッシュエア
キャノピースライドレールにロック穴が2箇所見えますね。


防火壁が付いてませんが エンジン架は胴体側4箇所 エンジン側5箇所
このエンジン本体はオリジナルの様です しかし 見事なまでに綺麗な排気管です・・。
収集時の写真では 3点姿勢?であった為 地上から離れた所にあった事が良かったのかも・・


これは主翼左です 2本の主桁は見事なまでに腐食しきってます。
これは その金属の特徴なのだそうです
飛行機には耐用年数がはっきりしている為 その期間内を100%機能すれば良い訳です
つまり 耐用年数内は 高強度の元 30%もの軽量化の恩恵を得られるのです。

この金属も ある期間を過ぎると この様に まるで腐った材木が乾燥した様に ボロボロ
になってしまいますが それは 設計通りに物が出来ている証拠になるのです。

ただ、個人的には 何箇所もの被弾跡を修理した形跡があるのですが
なぜか パテ盛りなんです 普通ですと 割れ止め処置しをして パッチを貼るのですが
弾痕や破片によると思われる穴を サンディングしてパテを盛った形跡が・・・
パチをする時間も無かったのか・・・それだけ見ても 前線の苦労はいかばかりか・・。
つまり 最後まで飛び続けた飛行機なのかもしれません。


主翼右は途中で切断されてました 輸送の為切られたのか・・・
折れそうで危険だったのかは判りませんが お陰で断面形が判ります。


翼端
写真では翼端を折りたたんだ状態になってました・・。
僅かにガラスの破片が残る翼端灯反射板付き
主翼後方で跳ね上がっているのは エルロンの一部でしょうか?


日の丸の後方で千切れてしまった後部胴体
水平尾翼のフィレットカバーが被っていた場所に当時の機体外部色が・・・
この飛行機は 濃緑色迷彩だった様ですね・・・。
尾翼に書かれた番号も かすかに残っています。
尾輪は上を向いてしまっている・・・。
これを 見ていると 機体の上面下面 カバーされていたところと そうでない場所
腐食の度合いで判る様に思えます。
2000番台のジュラルミンは意外な程腐食が進まず5000番台7000番台は
かなりの腐食進行がある様に思えます。


こう 見ていると 稲荷山公園にあった T-1A2号機などは・・・・残念で仕方ありません。
岡山空港のエアロコマンダーとて 分解保管できれば いつかキット甦ることもあるのに・・・





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