2004/10/25
富士重工宇都宮製作所に在る
富士FA300 Model 710
2003年5月に 抹消登録されてしまいました。

(上の絵をクリックして下さい)

メーカー 富士重工(株)  型式 富士式Model 710
登録 JA5271  (製造番号 31002)
翼幅 12.04m  全長 12.94m  全備重量 3,765kg 
エンジン アブコライカミング TISO−541−D13 450hp  2基
乗員  2/8人 
その他 
  初飛行が1978年(昭和53年)頃・・・JQ5004・・・・

滑走路南エンドにある 元ボーリング場を大改修して 作られた工場
此処で4機の710がデレバリーされました。

この Model 710 は その少し以前よりテスト飛行が
始まった Model 700 のパワーアップ型です。    


700とか710とか は パートナーを組んだ ロックウェル・インターナショナル
コマーシャル社の 伝統的 名称を受け継いでいます。             
えっ?エアロ・コマンダーや690シュライク・コマンダーなんて知りませんか?

RINOのエアレースで 必ず登場していた 名パイロット ボブ・フーバー氏が
飛ばしていた レシプロ高翼双発機 ご存知ありませんか?          

その機体の丈夫さ安定性の良さがかわれて 日本でも飛んでいましたね。
そう 岡山空港の送迎デッキに展示されていた あの飛行機を 作っていた
メーカーなんです。 現在は ガルフストリーム社に吸収されて消えてしまい
ました・・・・

 ロックウェル社は 元々P−51やB−25を作っていた ノースアメリカン社。

ロックウエル社としては B−1の開発や スペースシャトルの組み立ても
手がける程のメーカーだったのです。                      

その 大きなマーケットにこの飛行機を載せようと 提携したのですが・・・・

折からの OILショックによる販売の冷え込みと それに追い討ちをかける様に 
同じ傘下のミリタリー部門でB−1開発中止・・・その煽りを受け生産STOP・・
提携の破棄・・・元々マーケットを持っていないメーカーの辛い処です・・・    


発展型として タービン化した730も計画されていた様ですが・・・・夢物語

当時 3000万円代で飛行機を作る計画でスタートしていますから 値段
の割には 贅沢な構造だったかも知れませんね。               

7000mの高度を 快適に巡航できる この飛行機 当然与圧キャビン
個々に見ると 太い胴体 細長い翼 長いナセルの低翼機・・・・・    
それらが 組み合わさると 不思議にカッコがイイ             

薄板金属接着による キャビンは ストリンガーを無くし 7.5Psiの与圧を
可能にしました。 胴体と翼を繋ぐキャリスルーは 精密鍛造品で 前後
2本が胴体を貫通していました これは大きな工数削減に供与し 充分な
強度も与え 安全までも生み出しています。                 




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