2004年7月17日
海上自衛隊下総航空基地「ちびヤン」

海上自衛隊現役機で 最も長い間使い続けられている飛行機

間も無く40歳に・・・

P−2Jの装備を搭載し 機上作業の訓練の為に飛び続ける


現在は装備も一新され 就航当時ぎっしり並んでいた操作盤は
かなり少なくなったと 現役の教官が教えてくれました。

航法や戦術の基本をマスターさせる為の訓練機
 海術必項の六分儀での天測 や 潮流や地形測定による風の測定等など・
しかも
パネルには デジタルではなく アナログ計器が残されています。

40代かな?大柄の教官は 暑い機内で汗を拭きながら
「これらは 基本中の基本 これを知らずして最新の装備は扱えません
軍用機ゆえ 万一に対応できなければならないのです」
と 教えてくれました・・・・・身に抓まされる気分です。

最後尾まで行くと 武器員席 と マーカー投下器 と トイレ
20代?の若い教官が居ました
P−3C部隊から こちらに転属してきたそうですが
「なかなか若手の教官はいないそうなのです 訓練生とは言っても
40代の方もいます

 また、「P−3Cは 基地に戻るとシャワーで洗浄しますが この飛行機は
出来ないのです 六分儀やマーカー等の穴があちこちに開いているので
そんな時は 雨雲探して その中を飛んでから 帰ってくる」だそうです(^^;
それだけ 穴が開いてますから 当然 与圧もありません


機体から出てきたところで この飛行機の機長をされている方に お話を聞くことが出来ました。

澤村パイロット すごく物静かな方ですが 言葉の節々に この飛行機への愛着も感じます。
澤村パイロット
「この飛行機は機上作業員養成の飛行機なので パイロットは真っ直ぐ飛ばす事を
心がけなければなりません。 例えば 273度と言われたら ジャイロコンパスの
273度のメモリピッタリに飛ぶ 勿論 高度や速度もそのままに真っ直ぐ飛ぶ」
えっ?
「オートパイロット?この飛行機には積んでいません・・・何故かはしりません。が
この飛行機は 操舵がワイヤーで繋がっています 結構重いです 4時間の飛行で
2人のパイロットが交代に操縦しなければなりません 手放しはできないのです。」
「就航当時重量の関係か オートパイロットや機体に乗り込むタラップも下されて
しまった しかも与圧も無いから1万ftから1万5000までしか上がりません。」
「でもね この高度で飛ぶと 富士山と同じ高さですから 景色はいいですよ。」
ダートエンジン
「部品の調達に苦労している様ですが この様にきちんと整備されてますから
飛行2万時間としても あと5000時間以上は飛び続けることになります。」
「熟練パイロットでなくても上手い若手のパイロットは居ます 我々は 持ちうる
全てを伝授して後輩パイロットを育てます。民間と異なる処かもしれません。」

会話のほんの一部ですが この方は 小月での教官 US−1のパイロット等
もされ その幅広い認識のもと いろいろなお話をお伺いする事ができました。

特にUS−1でのお話は その性格から 離着水に非常に神経を使うこと。
その維持は国策としての自衛隊だから維持できること。

海洋国である日本だからこそ 必要な飛行機であること。
離島や洋上での急患や遭難にいち早く急行し収容できる飛行機であること。
まさに、人の命は地球よりも重い・・・

今、試験飛行が続く新しい飛行艇に期待が懸かっている訳
酸素マスク無しに雲の上を飛び収容者に負担を与える事無く医療機関に・・・
すごい事なんだなーと 感心しました。

蒸し暑い機内でいろいろ教えてくださった教官様 澤村パイロット様
この場をお借りして感謝申し上げます。


う〜〜〜〜ん
P−3CやUH−60なども もっと お話をお伺いたかったのですが・・・
時間切れ またの機会を・・・・

そうそう タワーからの展望・・・視程5kmだったそうですが・・・いいですね!
そこに 現れた方が 基地司令殿とは知らず・・・なんと気さくな方なのでしょう!

滑走路を疾走する消防車・・・なんともいい感じ!若い消防士のDJも良かった!

皆さんも 是非 このイベントに参加してみて下さい。
人ごみの中の航空祭もいいですが 人とのふれあいも いいですよ!
 
 
 

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